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入札で売却される厚生年金施設「ウェルサンピア山形」(山形市蔵王飯田)内にある県内唯一の公式屋内スケート場の存続を求める市民集会が23日、同施設で開かれた。長年にわたり冬季スポーツの振興を担ってきた拠点施設の存続に関係者は頭を悩ませ、集まった利用者や選手らは「屋内リンクをなくさないでほしい」と訴えた。
NPO法人・雪国スポーツ振興会や県体育協会などでつくる「スケートリンク存続を願う市民の会」の呼びかけで、約150人が参加。荒井進代表は「一致団結して存続を訴えたい」と述べ、県スケート連盟の石山昭会長は「山形だけが東日本で屋内リンクがない県になる。そんなことがあってはならない」と訴えた。
市民の会は、〈1〉落札者に存続を要望〈2〉落札者が存続不可能ならばNPO団体などへの賃貸を要請〈3〉存続に向けた財政支援――の対策案をまとめ、県が落札者に対してはたらきかけるよう求める文書を斎藤知事に13日付で提出した。
入札は年金・健康保険福祉施設整理機構(千葉市)が12月4日に行う。落札者がスケート場を存続させるかどうかは不明。市民の会は落札者が決まり次第、存続を要請する。存続運動を支援している山形市は、落札者がウェルサンピア内のスケート場と体育館を存続させる場合、固定資産税の免除(5年)や施設補修費の3分の1(上限3000万円)を補助する方針。
同スケート場は1985年にオープンし、現在は年間約4万人が利用。フィギュアスケートやアイスホッケーの会場として、国体や高校総体など数々の全国大会も開かれてきた。
(2008年11月24日 読売新聞)
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